発達障害を持つ子供の中には言葉が詰まってしまう子がいます。
実は我が家のADHDの5歳の長男も
「ぼぼぼぼ、僕はね、ああああ、あのね・・・」
こんな風に、最初に一音を何度も繰り返して話してしまうことが良くあります。
同じ年齢のお友達が上手にお話できるようになってくる中、言葉が詰まるとやっぱり目立ちますし、からかわれたり、仲間外れにされるんじゃないかと、心配になります。
「治るものなら出来るだけ早いうちに治してあげたい」
「せめてひどくならないようにしたい」
そう思いますよね。
ですが、子供の吃音はとってもデリケートな問題なので、変に親が手を加えてしまうと、吃音がひどくなってしまうこともあるんだそうです。
では、吃音を悪化させないためにはどうしたらいいのか、私なりの方法をご紹介したいと思います。
吃音の種類は?出始めるのはいつ?
言葉が詰まることを専門的には「吃音」と言います。
吃音には
- 何度も同じことを繰り返すもの
例「りりりり、りんごを食べたい」 - 音を引き延ばすもの
例「りーーーーんごを食べたい」 - 言葉が出て来なくなるもの
例「り・・・・・・・・んご」
の三種類があります。我が家の長男の場合は一つ目の繰り返しに分類されます。
吃音は、言葉が出始めるよう時期に始まり、最初の頃は月単位で出たり出なかったりを繰り返す波があり、だんだんとひどくなってくる(ずっと出る)ようになります。なので、最初の頃は、親もこれが吃音なのかどうなのか分からないことも多いんだそうです。
実際、言葉が出始めたばかりの子供は話すのが上手じゃないため、吃音じゃなくてもどもってしまうこともあります。ですが、そう言った子は言葉が上達して一度吃音が出なくなると、繰り返すことはありません。一度治ったのにまた出てくる場合は、吃音の可能性があります。
吃音は治る?治らない?
結論から言ってしまうと、吃音は半分の人が自然に治ると言われています。反対に言うと、残りの半分の人は治らないってことです。
吃音は話し方のクセのようなものなので、大人になればある程度は制御できるようになる人も多いと思います(例えば、緊張したり、ストレスがかかった時だけ吃音が出る程度まで)。
ですが、吃音がトラウマになってしまったり、本当は話したいのに話すのが怖くなってしまったり・・・子供がそんなふうに心を痛めるのは、やっぱり避けてあげなくてはいけません。
吃音を悪化させない、その方法は?
吃音は半分の人が治らないと紹介しましたが、実は親や周りの影響で吃音がマシになることもあれば、逆に悪化してしまうこともあるんです。
吃音は指摘しすぎない!
吃音を指摘しすぎると、子供は「どうせまた上手に話せない」「吃音をバカにされたら怖い」と感じるようになり、話すこと自体が怖くなったり、嫌になってしまうようになります。
また、子供の自己肯定感を潰してしまうような叱り方、例えば「変な子ね!」「どうして何度やってもできないの?」など人格自体を否定する言い方は絶対にしてはいけません。
子供の自己肯定感が育たなければ、将来自分に自信が持てず、考えが後ろ向きになってしまい、鬱病やひきこもりになってしまうリスクも出てきてしまいます。
吃音が気になっても、子供に指摘しないレベルで話してあげると良いでしょう。例えば、「りりりりりんごが、たたたた、食べたい」と言って来たら、「りんごが食べたいのね」と正しい言葉で復唱して、それを聞かせてあげるだけでも効果があります。
ゆっくり話す
早口は吃音が出やすくなってしまうので、できるだけゆっくり話すように促してあげるのも効果的です。ですが、これも子供に注意ばかりしてしまうと、子供が自信を無くしてしまいます。
子供が早口な家庭では、意外と家族も早口な場合が多いんです。なので、家族がゆっくり話すようにするだけで、次第に子供もゆっくり話してくれる場合もあります。
また、ゆっくり話すことが出来たらすかさずほめる、それも大げさなくらいほめてあげると子供も嫌にならずに続けることが出来ると思います。
吃音が気になるならプロに相談しよう
吃音はとてもナイーブな問題なので、もし本格的に見てもらいたいと思うなら言語聴覚士などの資格を持った先生に相談するのが近道です。
長男は言語聴覚士の先生に言葉の療育を受けているのですが、実際の子供の状態を見てもらった方が、今やったらいいこと悪いことなどを的確に教えていただけて、家庭での療育の質が上がったと感じています。それに、やっぱりプロに見てもらっているというのは安心感が出ますよね。
まだ療育を始めていない方や、療育でなくても言葉の教室だけでも通いたいという方は、自治体の相談窓口で一度話しを聞いてもらうといいと思います。
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